JSIAM Online Magazine


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研究部会だより

メッシュ生成・CAE研究部会について

片岡一朗



メッシュ生成・CAE研究部会では、幾何要素を持つ形状を対象にしたメッシュモデリングを主な研究内容として、基礎研究からシミュレーションを活用した製品設計へ応用するための数理工学アプローチによる応用研究を行っています。メッシュに関する研究を学術視点と産業応用視点から進めており、現在、年会活動やメーリングリストなどを通じて、約60名の方に参加頂いております。当初はメッシュ生成に関する研究を対象としておりましたが、2009年よりCAE(computer aided engineering)まで研究対象を拡大し、メッシュ生成技術とCAEに関する研究を進めております。
最近は、産業界での利用、例えばコンピュータ上でのシミュレーション実行時に必要となる解析モデル作成で、品質のよいメッシュを作成するためのメッシュモデリングや、最適化計算を実行するための解析条件をベイズ推定で求める研究等を行っております。
活動範囲ですが、応用数理学会の年会、研究部会連合発表会にてOSセッションに参加しております。セッションでは、メッシュを活用した研究テーマとして、容量が大きいメッシュデータを転送するためのデータ圧縮技術や、メッシュデータの変更前と変更後の差分メッシュを抽出する研究などが報告されています。
また、他学会との連携活動も行っており、2013年度は日本シミュレーション学会主催のInternational Conference on Simulation Technology(JSST 2013)にてメッシュ生成に関するセッションをジョイントして研究発表を行いました。セッションでは、点/メッシュ群から特徴領域を抽出する研究や産業向けシミュレーションに関する研究が報告されました。今年度も継続して進めたいと思います。
以前と比較すると、メッシュ生成技術の産業応用が一段落しており、研究のアクティビティがやや固定化しつつありますが、今後も他学会の研究会との連携などを含め、メッシュ生成、CAEに関する研究を積極的に進めて参りたいと思います。



かたおかいちろう
(株)日立製作所
[Article: I1305A]
(Published Date: 2014/06/15)