JSIAM Online Magazine

学術会合報告

2018 年度応用数学合同研究集会 参加報告

喜多 奈々緒



東京理科大学の喜多奈々緒と申します.去る 2018 年 12 月 13 日から 15 日にかけて開催された 2018 年度応用数学合同研究集会の参加報告を致します.応用数学合同研究集会は日本数学会応用数学分科会による催しとして,毎年 12 月中旬の木曜日から土曜日にかけての三日間,龍谷大学瀬田キャンパスにて行われています.この研究集会では「解析系」「離散系」の二つのセクションがあり,それぞれのセクションにおいて参加者が一部屋に集まり,応用数理分野の研究成果について発表・議論をします.私は 2014 年度に初めて本研究集会に参加させて頂いて以来,毎年参加し「離散系」セクションにて発表させて頂いております.例年通り二日目の夜には龍谷大学の食堂で両セクションの参加者が一堂に会し,盛大に懇親会が行われました.また,この公式な懇親会の他にも一日目の夜には瀬田駅近くの居酒屋で懇親会が行われるのが恒例となっています.

何十年にも渡り開催されてきた本研究集会ですが,ここ数年には参加者数の増大などの変化が起きており,活気がさらに増しているようです.特に今年は解析系では 56 件,離散系では 52 件の講演があり,いずれも講演数上限ちょうどでした.発表件数の増加は数年前から著しく,これに伴い三年前まで行われていた解析系・離散系合同セッションは残念ながら今年も開催できなかったようです.今年は解析系・離散系ともに開催期間中毎日午前 9 時台からセッションが始まり,最終日の午後 6 時過ぎに全ての講演が終了するというかたちでした.講演申し込み件数が増加したのは,2013 年度から日本数学会応用数学分科会による応用数学研究奨励賞が本研究集会に併設されたことがきっかけではないかと言われています.この賞は本研究集会にて優れた研究発表を行った若手登壇者に対して贈られます(応募資格など: http://mathsoc.jp/section/appliedmath/prize/index.html).また,最近は予稿集の電子版も配布されています.他,近年の変化として解析・離散両セクションの交叉領域に属するような発表が増えているそうです.

さて,私は離散系セクションに参加していましたので,本年度の離散系セクションの模様についてお伝えします.セッションは全部で 14 あり,グラフ理論,離散幾何,量子ウォーク,整数論,暗号理論,組合せ最適化,計算代数などの分野の発表がありました.印象としては,前者三つの分野での発表が割合として多くを占めていたように思います.グラフ理論・離散幾何の分野において例年同様に多くの発表があったのに対し,量子ウォークの分野での発表件数が昨年度から顕著な伸びをみせたように思います.解析系セクションにおいても解析・離散の交叉に属する研究発表が増えているそうですが,離散系セクションにおいても確かにその傾向があり分野横断的な発表が増えていました.毎年解析系セクションから参加しているが今回初めて離散系として参加したという方も幾人かいらっしゃいました.発表件数が増えるとともに,常時会場で講演を聴講されている方の数も着実に増しており,会場の後方に設けられた補助的な席から聴講されている方もいらっしゃるくらい活気のある様子でした.

最後になりましたが,世話人の皆様および龍谷大学の皆様を始め本研究集会の開催に尽力して下さった方々に御礼申し上げます.とりわけ世話人の先生方には,頓に増えつつある参加者数・講演件数なども考えると,お忙しい中時間を割いて本研究集会の開催・運営に携わることは様々な面で大変な仕事であったと思います.この場を借りて心より感謝申し上げます.



きた ななお
東京理科大学 理工学部
[Article: G1812B]
(Published Date: 2019/03/04)