南畑 淳史
日本応用数理学会 2020年度 年会は9月8日(火)から10日(木)にかけてオンラインで開催されました。今年度は初めてのオンラインでの開催ということで、学会開催前にリハーサルが行われるなど今までとは少し違った形で学会がはじまりました。今回、私は参加者とリハーサル会場のお手伝いという立場で学会に参加させていただきました。
リハーサル会場では多くの方が音声や画面の確認をされていたのが印象的です。私がお手伝いをした会場では1時間に18名程度の方がリハーサルに参加していました。特に、座長の先生方は司会進行や質問時間の対応などについて熱心に質問していました。
学会初日はリハーサル会場のお手伝いをしつつ、空いた時間を見つけて先進的環境における数値計算と関連HPC技術や若手の会のセッションを聴講していました。どちらのセッションも盛況で、発表されている方はもちろんですが、普段よりも質問する人に熱が入っている印象を受けました。もっと発表を聞かせてくれ、という思いが伝わってきて、久々に学会の空気を感じることができました。
2日目はYouTubeで総合講演が行われました。今回は参加登録していなくても参加できる形式となっており、300人を超える視聴者が総合講演の中継を視聴していました。総合講演では恐縮してしまい、質問や聞きたいことが気軽に聞けないことが多いですが、今回は質問したいことを書き込み、共感する質問に投票できる形式だったので、とても参加しやすかったです。私は途中で大学の部屋に来訪者があったため、総合講演をすべて聞けなかったので残念でした。リハーサル会場の要員のためにネットワーク環境が整ってる大学に居よう、と思って大学に出勤したのですが、ドアに"学会参加中"と張り紙をしていなかったという凡ミスのために残念な思いをしてしまいました。次回からのオンラインでの参加の際は"学会参加中"の張り紙を貼りたいと思います。
3日目の最終日は午前から計算の品質のセッションに参加していました。講演募集の際に「今の状況だとほとんど講演者が居ないかも」と、幹事の方からお聞きしていたので、プログラムが公開されるまではヒヤヒヤしていました。しかし、ふたを開けてみれば4セッションといつもと同じぐらいの講演数で安心しました。私も講演があり、初めてのオンライン発表ということで、パソコン2台体制で講演に臨みました。しかし、2分遅れて講演がスタートしたのを忘れて、補助用のパソコンの時計を見て焦り、講演が時間をより早く終わってしまいました。今思えば、タイマーアプリを使うべきだったと反省しています。また、レーザーポインター機能もコマ落ちのようになることがあるので使うべきではなかったと気付きました。発表前は発表をすることにばかり気を取られ、どのように見えるか、についてはあまり考えていなかったので、この反省を次回に活かしたいと思います。
オンラインの学会に参加してみて、学会は学術的な交流の場だけではなく、人との交流の場であるということを改めて感じました。今回はオンラインではありましたが、交流のためにspatial chatが開放されており、交流しやすい環境が整っていたので大変ありがたかったです。懇親会とセッション終了後に6-7人で使わせていただきました。少し使いづらいところはありましたが、久しく会ってなかった方々と交流でき、楽しいひと時でした。
最後に、とても大変な状況の中でオンラインでの学会開催を企画、実施された実行委員会の皆様に感謝を申し上げます。
みなみはた あつし
中央大学
[Article: G2007B]
(Published Date: 2020/10/20)